すねの痛みが続いているとき、シンスプリントなのか疲労骨折なのかは自己判断が難しいケースがあります。違いと、それぞれの対処法を解説します。
同じ「すねの痛み」でも原因は異なる
走る競技に取り組む方に多い、すねの痛み。よく耳にするシンスプリントと疲労骨折は、症状が似ているため混同されやすいのですが、対応の仕方は異なります。
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は、すねの骨を覆う膜やその周囲に負担が繰り返しかかって起こると考えられています。一方の疲労骨折は、骨そのものに細かい亀裂が生じた状態です。
痛み方の傾向の違い
- ●シンスプリント:すねの内側に沿って、ある程度の範囲(数cm以上)に痛みが広がることが多い
- ●疲労骨折:一点に限局した強い痛みが出やすく、押すとその場所だけ鋭く痛む
- ●シンスプリント:運動の始めに痛み、動いているうちに軽くなることがある
- ●疲労骨折:運動を続けるほど痛みが強まりやすく、休んでも改善しにくい
- ●疲労骨折:進行すると、歩行や日常生活でも痛みが出ることがある
それでも自己判断は難しい
上記はあくまで傾向であり、実際には両者が併存していたり、シンスプリントから疲労骨折へ進行したりすることもあります。痛みの範囲だけで断定することはおすすめできません。
とくに注意したいのは、痛みを我慢して練習を続けることです。疲労骨折の場合、負担をかけ続けると亀裂が広がり、回復までにより長い期間を要することになります。
一点を押したときに鋭い痛みがある、夜間や安静時にも痛む、痛みが数週間続いている——こうした場合は、レントゲンやMRIなどの検査ができる医療機関の受診をおすすめします。
背景にある要因を見直す
どちらの場合も、痛む場所だけをケアしても再発しやすいという点は共通しています。負担が集中している背景を確認することが大切です。
- ●練習量の急な増加(距離・頻度・強度)
- ●硬い路面での練習が続いていないか
- ●シューズの摩耗や、足に合っているか
- ●足首の動く範囲、ふくらはぎや足裏の柔軟性
- ●お尻の筋力、片脚立ちでのぐらつき
- ●着地の仕方や走り方の癖
練習と両立させるために
痛みの程度によっては、走る量を調整しながら、水中でのトレーニングや自転車など負担の少ない方法で体力を保つ選択肢もあります。完全に休むかどうかの二択にする必要はありません。
当院では、状態を確認したうえで、続けられる範囲と取り組む運動をご提案しています。経過には個人差がありますので、状況に応じて調整していきます。
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